概要
ベトナムは多くの外国人観光客にとって人気の旅行先であり、外資系サービス業や観光業の発展が飲食業の拡大を後押ししています。この状況のもと、外国投資家がベトナムでレストラン事業を展開する機会も増加しています。本記事では、ベトナムで外国資本によるレストラン事業を設立するための主要な条件について詳しく説明します。
1. 法的根拠
外国資本によるレストラン事業設立の法的根拠は以下の通りです。
WTO協定およびベトナムが加盟する投資に関する国際条約
「投資法2014年」
政令118/2015/ND-CP
「食品安全法2010年」
政令15/2018/ND-CP
政令55/2018/ND-CP
2. 外国資本によるレストラン事業の条件
ベトナムの「投資法2014年」では、レストランおよび飲食サービスは条件付き業種に含まれていません。したがって、外国資本の出資比率に制限はなく、投資形態も自由に選択可能です。
外国資本の許容範囲:100%外資による会社設立が可能です。
事業形態:100%外資による独立会社の設立、ベトナム企業との合弁会社の設立、または既存のベトナム企業への出資が可能です。
営業範囲:レストラン業務全般を行うことが許可されます。
ただし、ベトナムでレストラン事業を運営するためには以下の条件を満たす必要があります。
営業許可証の取得:レストラン事業には「食品安全適合証明書」の取得が必須です。ただし、以下に該当する場合は取得が不要です(政令15/2018/ND-CP 第12条に基づく)。
ホテル内のレストラン
業務登録のない社内の集団食堂
路上の飲食ビジネス
GMP、HACCP、ISO 22000、IFS、BRC、FSSC 22000等の基準認証を取得済みの施設
レストラン業務を含む飲食サービスを提供する場合、政令55/2018/ND-CPに従って、食品安全適合証明書の取得が必要です。詳細については、食品安全衛生証明書取得についての記事も参考にしてください。
3. プロジェクト実施地に関する条件
外国人投資家がレストラン事業を実施する場所は、衛生ライセンス・消防ライセンス・環境ライセンス(200㎡以上の場合)及び治安維持の条件を満たす必要があります。賃貸契約を締結する前に、対象地がこれらの条件に適合するかどうかを確認してください。
まとめ
ベトナムでのレストラン事業の設立には、食品安全適合証明書や営業場所に関する条件などを十分に確認し、法的な要件を遵守することが求められます。適切なプロセスを踏むことで、事業開始の準備が整い、スムーズな運営が可能です。ご不明点や詳細については、専門機関や法律相談窓口にお問い合わせください。
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