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UOB、シティバンク・ベトナムのリテール部門を正式買収

UOB、シティバンク・ベトナムのリテール銀行事業を引き継ぎ、戦略的成長を加速

シンガポールに本拠を置くUOB(ユナイテッド・オーバーシーズ銀行)は、シティバンク・ベトナムのリテール銀行部門を正式に買収したことを発表しました。この買収には、シティバンク・ベトナムからの575人の従業員の移籍が含まれており、両行の協力体制を基盤にベトナム市場での成長を目指します。


東南アジアでのシティの撤退とUOBの戦略的拡大

この買収は、2022年1月に発表された「シティが4市場(ベトナム、マレーシア、タイ、インドネシア)におけるリテール部門をUOBに譲渡する」合意の一環で、総額36億ドルの契約です。タイとマレーシアでの譲渡はすでに完了し、インドネシアでの手続きは年内に終了する予定です。

UOBベトナムのCEO、ビクター・ゴー氏は「シティのリテール部門の買収は、UOBの長期的なベトナムでの戦略とコミットメントを強化するものであり、当行の成長計画を約5年分前倒しできる重要な機会だ」と述べました。

ベトナム市場でのUOBの成長見込み

ビクター・ゴー氏によると、この買収によりUOBベトナムの顧客数は3倍に増加し、ローンと預金残高は2倍に、従業員数も500人から1,100人以上に増加する見通しです。UOBは、クレジットカードや個人ローン、さらに住宅ローンや自動車ローンなど、幅広いローン商品を提供できる体制を整え、収益源の多様化を図ります。

また、リテール部門の顧客に関しては、シティバンク・ベトナムの顧客の約100%がUOBへの移行に同意しており、両行間で現在移行手続きが進められています。システムの完全統合には12〜18カ月を要する見込みですが、この期間中も両行の顧客サービスと利便性は維持されるとのことです。また、シティのリテール部門従業員の96%がUOBの雇用オファーを受け入れました。

シティの声明と今後の計画

一方、シティはリテール部門の売却後もベトナム市場へのコミットメントを表明し、法人顧客向けの支援にさらに注力すると発表しました。シティ・レガシー・フランチャイズのCEO、ティティ・コール氏は、今回の譲渡がグローバルなリテール事業からの撤退戦略の一環であると述べ、今後も一部市場での撤退を進めていく意向を示しています。

シティはこれまでに9市場でリテール部門の売却契約を締結し、オーストラリア、バーレーン、マレーシア、フィリピン、タイ、ベトナムでの譲渡を完了しています。また、中国、韓国でのリテール事業を終了し、ロシア市場からも撤退を表明しています。

まとめ

UOBによるシティバンク・ベトナムのリテール部門の買収は、東南アジアにおける金融サービスの拡大にとって重要な一歩となります。UOBはシティの持つ広範な顧客基盤と豊富なノウハウを活かし、ベトナム市場での競争力を一層強化し、地域金融市場でのプレゼンスを高めていくことが期待されます。

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